寝台特急サンライズ出雲・瀬戸「大阪から東京まで」料金や設備まとめ(2024年3月ダイヤ改正版)

大阪駅を深夜24:33(0:33)に発車する、上り東京行の夜行列車「寝台特急サンライズ出雲・サンライズ瀬戸」は「大阪から東京への終電」として利用することが可能です。

寝台特急というと「運賃や料金が高い」イメージですが、寝台料金不要でおトクに利用可能な「ノビノビ座席」をメインに紹介します。

(最終更新:2024年9月12日,初回投稿:2012年5月30日)


サンライズ出雲の運休について

2024年9月12日、JR西日本・JR東日本・JR東海より「サンライズ出雲の運休について」発表がありました。10月に「サンライズ出雲」をご利用予定のかたはご注意ください。

8月29日にJR西日本の後藤総合車両所において、サンライズ号に使用する285系車両の定期検査作業を行っていた際に、廃車予定の車両と接触し、損傷箇所の修繕に時間を要するため…とのことです。

サンライズ出雲 運休日
下り 東京→出雲市 10月15、16、17、18、19、20、24、26日
上り 出雲市→東京 10月14、15、16、17、18、19、23、25日

※「サンライズ瀬戸」は通常どおりの運転となります。

寝台特急サンライズとは

サンライズ出雲は島根県の出雲市から東京までを12時間強で、サンライズ瀬戸は香川県の高松から東京までを10時間強で結び、岡山~東京の区間は両列車を併結して運転します。

岡山を22:34に発車した後、関西地区の停車駅は姫路23:33、三ノ宮24:11、大阪24:33となり、これらの駅から東京への終電として利用することが可能です。

なお、新大阪・京都・米原は通過となるため、大阪駅まで移動してから乗り込む必要があります。


↑”終電まで”大阪で飲んで、東京へ帰る。

(参考情報)
では反対方向の下り列車も同様に使えるのか?といいますと、京都・新大阪・大阪・三ノ宮は通過となり、関西地区で初めの停車駅は姫路で早朝5:25着となります。

ノビノビ座席なら片道総額12400円

夜行列車、寝台特急というとかつて北海道方面へ運行していた「北斗星」や「カシオペア」のように運賃・料金が高額になる…というイメージがありますが、サンライズには「運賃+指定席特急料金」だけで利用可能なノビノビ座席という車両が設定されており、非常におトクに夜行列車を利用することが可能です。

【ノビノビ座席の運賃・料金】 2024年3月現在
合計 12400円
運賃 8910円 大阪(市内)~東京(都区内)
指定席特急料金 3490円(通常期)

※JRの特急列車の指定席料金には「最繁忙期・繁忙期・通常期・閑散期」の設定があり、最繁忙期は400円増し、繁忙期は200円増し、閑散期は200円引きになります。


↑指定席特急券。当時は消費税5%のため、現在の特急料金とは異なります。

こちら「ノビノビ座席」という名称になっていますが、車内は横になって眠れるような構造となっています。


↑ノビノビ座席は上下2段構造(2018年1月撮影)

隣席との完全な仕切りはありませんが、頭の真横の部分には「仕切りふうの板」が設置されており、寝るときに隣が気にならないような工夫がなされています。

内装設計をミサワホームが担当しただけのことはあり、居住性は非常に良い車両です。

シャワーを330円で利用可能

サンライズにはシャワー室も設置されており、330円で利用することができます。

かつては車掌からシャワーカードを購入する形態でしたが、現在はシャワー室付近に自動販売機があります。


↑シャワーカードは枚数に限りがあり、夏場は売切れの場合も…(2018年1月撮影)


↑3・10号車の端にシャワー室とミニラウンジがあります。(2018年1月撮影)

シャワー室は特に時間指定の予約などはなく、使いたい人が使いたいときに使うシステムなので、先客がミニラウンジで空き待ちをしている場合があります。

なおこれまでに利用した実感としては、大阪から乗車してシャワーを利用するならば、3号車(サンライズ出雲)のほうが10号車(サンライズ瀬戸)よりも比較的空いていて待たずに入れることが多かったです。

もっと快適・個室もあります

サンライズには1人用B寝台個室シングルが最も多く設定されています。
大阪~東京の6時間半しか利用しないのに個室料金を支払うのは少々もったいない…と感じますが、鍵がかかる個室ということで快適性は抜群に良いです。


↑2階建て構造で1・2階それぞれに通路があります。室内の構造は階ごとに異なり、1階は上側が広く、2階は上側が狭くなっています。(2016年3月撮影)

あまり揺れない1階と、景色の良い2階、どちらが良いか?は好みが分かれるところですが、私は夜更かしして延々と景色を眺めているので2階のほうが好きですw


↑2階シングル室内の様子。(2016年3月撮影)

さらにB寝台個室には1000円ほど安いソロと、補助ベッド付きのシングルツインという部屋も少数ながら設定されています。


↑ソロはかなり狭い印象。シングルツインは1名ならば使い勝手良し。(2016年3月撮影)

2名向けB寝台個室の「サンライズツイン」とA寝台個室の「シングルデラックス」については「大阪からの東京まで」の利用には向かなそうなので割愛します。

【B寝台個室シングルの運賃・料金】 2024年3月現在
合計 19570円
運賃 8910円 大阪(市内)~東京(都区内)
特急料金 2960円
B寝台料金 7700円

【B寝台個室ソロの運賃・料金】 2024年3月現在
合計 18470円
運賃 8910円 大阪(市内)~東京(都区内)
特急料金 2960円
B寝台料金 6600円

【B寝台個室シングルツインの運賃・料金】 2024年3月現在
合計 21470円
運賃 8910円 大阪(市内)~東京(都区内)
特急料金 2960円
B寝台料金 9600円(1名で利用時)

運賃の欄に「大阪(市内)」「東京(都区内)」と記載していますが、片道200kmを超える長距離の乗車券になるため大阪駅の周辺(市内)および東京駅の周辺(都区内)も追加精算ナシで利用することが可能です。

例えば、鶴橋駅から環状線で大阪駅へ出てサンライズに乗車し、東京駅に到着後は京葉線で新木場駅へ向かう…といった場合も、この「大阪(市内)→東京(都区内)」の乗車券のみで利用できます。

東京には朝7時に到着

私が大阪から乗車した際は、サンライズ号の車内から日の出(Sun rise)を見ることはなく、静岡と熱海に停車した際に一瞬目覚めつつ、きちんと起きたのは大船付近でした。


↑すでに朝の通勤ラッシュが始まっている東京に到着。(2018年1月撮影)

東京へは朝7時過ぎに到着なので、そのまま会社へ出勤するも良し、学校の授業に出席するも良し、家へ帰って昼寝しても午後には活動再開できる…と、なかなか良い設定です。

多客期のみ運転「臨時サンライズ出雲91号」

多客期に臨時列車として運転される「サンライズ出雲91号」は大阪駅に停車するため、東京→大阪という下り方向での利用も可能となります。

直近ではゴールデンウィークに設定予定となっており、
始発駅(東京発)基準で2024年5月2日・6日に運転されます。
臨時の下りサンライズ出雲91号の停車駅・時刻は、以下のとおりです。

東京22:21→横浜22:44→6:04大阪→6:27三ノ宮→(中略)→13:39出雲市

多客期のみ運転「臨時サンライズ出雲92号」

臨時の上り「サンライズ出雲92号」についても、定期運転の「サンライズ瀬戸・出雲」と同様に上り「大阪→東京」の利用が可能です。

こちらも直近ではゴールデンウィークに設定予定となっており、
始発駅(出雲市発)基準で2024年5月1日・5日に運転されます。
臨時の上りサンライズ出雲92号の停車駅・時刻は、以下のとおりです。

出雲市13:52→(中略)→三宮21:52→大阪22:29→5:56横浜→6:23東京

※大阪駅で14分停車し、後続の新快速に追い抜かれます。


以上、寝台特急サンライズを大阪から東京への終電として利用する際のまとめでした。

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