※こちらはかつて運営していたブログの復刻記事となります
JR線~他社線~JR線という経路について「通過連絡運輸」という制度があり、前後のJR線の運賃計算キロを通算して1枚の乗車券を発行する区間が定められています。
2010年春のダイヤ改正にて「JR南武線~東急東横線or小田急線~JR山手線内」という形の通過連絡運輸が廃止されることになりました。
この通過連絡運輸は、
津田沼(JR総武線)西船橋(メトロ東西線)中野(JR中央線)三鷹
のように実際に1つの列車が他社線を「通過」して直通する区間に加えて、所要時間や運賃差等により他社線を介したほうが利便性が向上する区間に設定されています。
↑総武線→東西線→中央線と直通する列車の例。
発車表示は船橋駅にて(2010年4月)、車両は津田沼駅にて(2018年12月追加)。
近年はICカードの普及により券売機で乗車券を購入する旅客が減少し、普通乗車券における連絡運輸自体が縮小される傾向となっていますが、2010年春のダイヤ改正により
・JR南武線(矢向~宿河原)の各駅-武蔵小杉(東急東横線)渋谷-JR山手線内各駅
・JR南武線(武蔵中原~南多摩)の各駅-登戸(小田急線)新宿-JR山手線内各駅
これら2パターンの通過連絡運輸が廃止となります。
↑種類としては「普通」乗車券ですが「特殊な」きっぷ呼ばわりw
上記ICカード普及による連絡運輸の需要低下に加え、今回のダイヤ改正で湘南新宿ライン・横須賀線の武蔵小杉駅が開業するため、南武線から新宿・渋谷方面へのアクセスに際してあえて他社線を優遇することは終了しよう…ということなのだと推察されます。
これら通過連絡運輸が廃止される直前に、実際に乗車券を購入して乗車してきました。
小田急線 新宿~登戸を含む場合については、えきねっと経由での購入が可能であり、自動改札機対応の85mm券での発行となりました。
↑新宿駅では自動改札も利用可能ですが、下車印をいただきました。小田急線は登戸にて。
東急線 渋谷~武蔵小杉を含む場合については、えきねっと経由での購入はできず、みどりの窓口にて購入しました。なおマルス端末にも運賃データが入っておらず、係員が運賃を直接入力する方法でないと発券できず、自動改札非対応の120mm券での発行となりました。
なお上記区間の普通乗車券における通過連絡運輸は廃止されますが、定期券については変更なくJR線の運賃計算キロを通算して運賃計算した「1枚の定期」での発行となります。